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クラブ苫米地公式読本!?『苫米地博士の「知の教室」』

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苫米地博士の「知の教室」: 本当の知性とは難しいことをわかりやすく説明することです!

クラブ苫米地公式読本!?

本書は会員制のWEBサイトであるCLUB TOMABECHI(クラブ苫米地)で連載されているコンテンツの1つ、『教えて!苫米地先生』の抜粋+再編集したものです。

クラブ苫米地は”次世代のリーダーを育てる”というコンセプトですが、早い話が苫米地さんのファンクラブです。『教えて!苫米地先生』の一部は公開されていて、以下のようなスタイルになります。

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非公開の苫米地ワークスとは違い、クラブ苫米地は誰でも入会することができます。月額1万6200円です(年払いだと15万5520円)そのコンテンツの一部とはいえ、1404円で楽しめるのはお得かもしれません。

表紙にはクラブ苫米地公式読本とありますが、本書はクラブ苫米地のスタッフが苫米地さんにインタビューする形を取っています。

内容は洗脳や数学、哲学や宗教など苫米地さんが本や動画でよく取り上げているテーマになります。幅広いですが、どちらかというと精神世界的なものが多いと思いました。

これらにたいしてスタッフの方が苫米地さんに詳しく聞いたり、話を深く掘り下げたりしている感じです。他の苫米地本と違うのは文章で書かれているのではなく、会話なのでとてもわかりやすいです。またスタッフの話を聞くポイントも良い点を突いていることも多いと思います。

よって、苫米地さんの本を読んでよくわからなかったり、何となくはわかるけど・・・という人にオススメの本です。

逆にこの本から苫米地英人入門をすることは難しいと思います。本書はわかりやすいですが、苫米地さんの本を読んでいることが前提になっているから。またテーマが広く、情報量が多いので混乱してしまう可能性があります。

四次元的な発想!?

最初に『四次元って何ですか?』という質問に苫米地さんが答えています。

苫米地 たぶんそれはね、縦横高さの三次元に、4つ目の軸の”時間”が追加されるって発想をしているからじゃない?「4つ目の時間軸ってどこにあるの? 見えないじゃん」って。

ーーそうです! 本当におっしゃる通りで、「なんだ? 4つ目の軸って?」という感じで、結局、僕らがイメージすると、ドラえもんの四次元ポケットみたいなことになってしまうんですよ。どこか別の空間があって、秘密道具がいっぱいおけるのが四次元、みたいな(苦笑)。

苫米地 つまり「時間軸なんてものは物理空間にはないよ」って、みんな思っているわけでしょ。でも、あるからね。

ーーえっ! あるんですか!?

苫米地 あるよ。なぜなら、いま地球上の一点を定める時に三次元畳の座標だけでは足りないでしょ。東経何度、北緯何度、標高何メートルじゃわからないでしょ。

ーー・・・ん? いえ、その三つがあれば座標は確定できると思うんですけど。

苫米地 そう? じゃあ、そこでどうやって待ち合わせするの? 時間決めなきゃ待ち合わせできないじゃん(笑)。

ーーあっ、そうか! 4つ目の軸がないといつまでたっても出会えない!! №58

テレビを見ないと公言している苫米地さんが、ドラえもんの四次元ポケットを分かっているのかは謎です。

しかし、その後の『どうやって待ち合わせするの?』は大変わかりやすい例えだと思います。

私もあなたも”時間”という概念は普通に使いこなしていますが、これが『四次元』というと理解が難しくなってしまいます。自動車の運転はできても、自動車工学は理解していないのと同じです。

そこで苫米地さんが説明することによって理解することができます。苫米地さん的に言えば”スコトーマ(盲点)”が外れるといえます。

また、苫米地さんは三次元よりも四次元のほうが私たちにとって重要だと主張します。

苫米地 それは四次元の構成要素を考えればわかるじゃん。緯度、経度、高さ、時間でしょ。でも、高さって関係ある? みんな立って歩いているだけでしょ。もちろん、エレベーターに乗れば物理的な高さの移動はしてるかもしれないけど、本人の体感は二次元空間のまま上がったり下がったりしているだけでしょ。飛行機に乗ってニューヨークに行くっていったって飛行機の床の上にいるだけで、それも二次元空間。ということは多くの人によって高さって意味ないんだよ。日常次元は2.3次元くらいなの。

ーー 確かに三次元にも届いていないですね。

苫米地 だから、おそらく高さはいらないんだよ。我々は、必要なのは時間次元。簡単に言えば、明日の晩飯何にしようか?って悩むのもそうだし、東京オリンピックでその競技を見ようかって考えることでも時間次元は入ってくる。実際さ、高さと時間どっちのほうにリアリティがある?

ーー明らかに時間ですね。

(中略)

苫米地 だって、俺がいまやっている戦争と差別をなくすって活動は明日実現させようって話じゃないよ。2、30年後になくなりゃいいって話でしょ。7年後の東京オリンピック(取材は2014年)を考えるっていうのはそれと一緒なんだって。まあ、「どんな競技を見ようか」っていうのは、社会的影響力が低い可能性があるし、その縁起を社会に残してどうするのって話ではあるけどさ(笑)でも、時間軸を意識するっていうのはそういうことでいいんじゃない?

ーー以外に簡単ですね。

苫米地 簡単といえば、簡単。だけど、縁起を残すにはそこから自我を取らないと。

ーー自我を取る?

苫米地 だから、戦争と差別がなくなる瞬間に、別に俺が立ち会っていなくてもいいわけ。国の財政だってそうじゃん。俺はいま消費税が5%から8%になったら困るよって言っているけど、正直に言えば、俺自身は困らないよ、8%が10%になろうが関係ないよ。俺の金のことなら。だけど、物凄く怒りまくっているのは、社会のためだからでしょ。 №160~161

私たちがピンとくるように東京オリンピックの例えを出しつつも、オリンピックなんか見てどうするのか?と釘を刺すのを忘れてはいない苫米地さん。

戦争と差別をなくすというゴールも四次元的な考えがベースとなっているのがわかります。高いギターを何本も所有したり、高級車を何台も運転しているので、苫米地さんがとんでもなく金持ちなのは間違いないでしょう。

金持ちならば消費税が多少上がったところでダメージは少ないですが、そうでない人たちのために怒るわけです。

その他気になったところ

本書には他の苫米地さんの本の補足説明だと思われる箇所がいくつかあります。

時間は未来から過去へと流れていく

苫米地さんの本で『時間は未来から過去へ流れていく』という表現があります。だから過去にこだわるのは意味がないという趣旨ですが、本書ではこれを解説していました。

苫米地 なぜかって言うと、時間が経つと現在が過去になっちゃうからなんだよ。現在は過去になり、未来は待っていると勝手にやってきちゃうでしょ。

ーー確かにそうですね。

苫米地 どうしても時間は未来から過去ってなっちゃう。これは逆にしようがないんだよ。例えば川上から赤いボールがプカプカと流れてきたとするよ。俺が皮の真ん中でその赤いボールを拾ったら続いて青いボールが流れてきた、と。そこでもし。俺が「良かった。俺が赤いボールを拾ったおかげで青いボールが流れてきたんだ」って言ったら、「頭、大丈夫?」の一言で終わりでしょ(笑)俺が赤いボールを拾おうが拾うまいが青いボールが流れてくるときは来るんだって、青いボールが来るのか、赤いボールが来るのかという因果は川上の人が何を投げたかで決まるんであって、俺が何を拾ったかで決まるんじゃないんだよ。でも、多くの人は「機能こういうことをしたから、今日こうなった」って言うでしょ。 №200~201

これも大変わかりやすいと思います。

良い出来事であったり、悪い出来事というのは未来から流れてきます。だからチャンスをものにしたかったり、災害を回避したり軽減したければ常に過去ではなく未来を向いていなければならないという趣旨です。

自己責任と自業自得の違い

スタッフの方が世間で言われている自己責任というキーワードにもやもやしているのに対して、苫米地さんは自己責任と自業自得は違うといいます。

苫米地 自己責任と自業自得はまったく違うよ。将来自分がゴールを達成できるかどうかは自己責任ですよってだけなの。「それ見ろ、バチが当たった」とか、そういう意味じゃないんだって。それじゃ、性格悪い人だよ(笑)、ゴールが達成できるかどうかが自己責任。子どもがなにかなりたいと言ったら、「絶対になれるよ」でいいわけ、「そのために俺が全力で手伝ってあげるよ」でいい。ただし、「ずっとサポートはできないよ、俺のほうが先に死ぬと思うからね」って、あるいは、「メガバンクに勤めるって道もあるよ。給料もいいし、終身年金も出るよ。だけど、DJは給料やすいし、終身年金出ないよ」って言ったっていいんだぜ。ドリームキラー(人の夢や希望を頭から否定する人)にならない程度なら。ファクトを伝えるのはなんの問題もないからね。「わかった、わかった、俺が手伝ってやる」でいいの。助けることはなんの問題もないんだから。 №799

自己責任とは自分の自己実現に対してであり、他人が不幸になっているのに対して自己責任というのは性格の悪い人だというのです。

これもしっくりくる解説だと思います。『自己』責任なので。

また、事実(ファクト)を伝えることはドリームキラーではないというのも意外でした。最近でいうと子どもがYouTuberになりたいという親はどう対応するべきか議論になることがありますが、参考になるでしょう。

事実を伝えた上で、できる限り応援するというのがいいようです。

抽象度とは?

抽象度を上げろと多くの本で主張している苫米地さん。その前提として必要なことを言っています。

苫米地 それは俺が三菱地所に入って一年目にやらされたことだね。新入社員は毎朝、新聞を5紙読んで、その部署にとっての有益な情報を切り抜いて上に提出するんだよ。それをやるとまず知識量が圧倒的に増えるからね。グレインサイズは知識の量がないと上がりようがない。なぜなら抽象化ってもとの知識があってこそだから。もとの知識がないのに抽象化なんかできないよ。(中略)

ーーまずは圧倒的な情報量があり、次に情報の取捨選択。

苫米地 その取捨選択が抽象化ってこと。これは卵が先か、鶏が先かの訓練で、適切なものを切り抜くにはゲシュタルトがないとできないんだけど、ゲシュタルトは切り抜かないとできない。実際、俺も新入社員の時に経理部で経験して、次の年には偉そうに(笑)新人に指導したけど、財務に関係した記事なんていくらでも出てくるんだよ。ヘタしたら日経新聞そのまま持っていくことになっちゃうくらいね。じゃあ、三菱地所に関係するものだけにすればいいかというと、記事の中に”三菱地所”が出てくるものなんか半年に一度くらいしかないから、今度はゼロになってしまう。そういう幅がある中で、毎日20から30の記事を切り抜くとなるとキーワード検索じゃダメだってことはすぐにわかるよね。ゲシュタルトを自分で作って「三菱地所とはどういう企業で、どういうオペレーションをやっていて、その中で経理・財務の部長が興味を持つような記事はなにか」に絞り込まないといけないわけだ。 №1169~1170

苫米地さんは抽象度という言葉を、普通の使い方(例えば抽象的とか)とは違った使い方をしているので、用語としては理解しにくいと思います。

しかし、本書で抽象化の具体的な例として、情報の取捨選択という具体的なものに置き換えています。

新聞の切り抜きトレーニングは『グレインサイズの高め方』に出てくるものです。グレインサイズの高め方では、新聞の切り抜きが抽象度を高めるのにどうして有効なのか理解が不足していましたが、本書を読んで理解しました。

限られたキーワード、苫米地さんで言えば「三菱地所」に関連する記事を毎日見つけるためには、抽象度をあげて、関連するキーワードを考えなくてはならないからです。

またその前提として圧倒的な情報量が必要なのもわかると思います。

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