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洗脳原論は苫米地ファン以外にもオススメできる苫米地本!?

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洗脳原論

現在の苫米地さんは活動の幅が広すぎて、何の専門家なのか説明しづらいですが、もともとはオウム真理教元信者の脱洗脳で名を挙げた人です。
この本はそんな苫米地さんの原点と言えます。

出版年は2000年とだいぶ前になりますが、洗脳について日本語で書かれた本でここまで詳しいものは、2017年現在でも珍しいと思います。

洗脳原論とは

洗脳の仕組みから脱洗脳(本書ではデプログラミングと言う言葉を使っています)の方法まで洗脳に関することは一通り書かれています。

理論だけではなく、ケーススタディとしてオウム真理教の女性幹部を脱洗脳した時のエピソードが書かれています。ここの部分は、推理小説で探偵が真犯人を追い詰めるシーンを読むようにスリリングでした。

また、洗脳の仕組みを公開する動機についても大変説得力があります。現代では誰でも洗脳の被害者になる可能生があるので、悪用されるリスクを考慮しても公開するべきだというのです。出版から17年後の現在でもそのまま通用すると思いました。以下に引用します。

『現在の日本の状況にきわめて重大な危機感をいだいているからだ。放っておけば二十一世紀の日本は、文字どおりの意味での洗脳社会となるのではないか。そこから逃れるには、情報を完全に開示することで、その対策をうながすべきではないか。社会に情報サイトを教えない場合の危険と、教えた場合の危険を秤にかけると、教えたほうがよりベターだと私は考えた』序章ⅳページより

『よく洗脳されやすい人、されにくい人がいると主張する学者がいるが、それは施されたテクニックの向き不向きの問題であって、洗脳されない人間などこの世にはいない。映画やテレビの番組の好き嫌いはあるが、臨場感を感じる映画やテレビの番組が、誰にでも必ずあるのと同様である』第一章20ページより

さらに、洗脳に詳しくない私たちが持つ疑問や議論になること・・・例えば、マインドコントロールと洗脳の違いや、教育は洗脳なのか?という疑問にも答えてくれます。この一冊で洗脳に関する基本的な知識を得ることができるでしょう。

洗脳の教科書であり参考書であるといえます。まさに洗脳「原論」に相応しい内容だと思います。

苫米地英人の原点?

2017年2月13日放送バラ色ダンディより

洗脳もしくは脱洗脳に関する本だから、苫米地さんの原点であることは最初に書きました。

ですが、私はもっと本質的な意味でもこの本は苫米地英人の原点なのではないかと思うのです。

現在の苫米地さんの幅広い活動のモチベーションとなるものが、この本には散りばめられています。
例えば、ディベートの意義、仏教の勉強、マスコミや広告代理店への警鐘、幼少期の体験、認知科学への科学者としてなどです。

苫米地さんの幅広い興味や活動は、一見しただけではバラバラなことをやっているように見えます。
しかし、それらに対するモチベーションはオウム信者の脱洗脳の経験から派生しているのではないでしょうか。

苫米地ファン以外にもオススメ

苫米地さんの脱洗脳の成功率は、本書には6割とあります。

これはアメリカの脱会カウンセラーグループの調査では、2割~3割の確率とあるので、本人を言うことを信じるのであれば、苫米地さんの能力が高いのは疑いようがありません。失敗した例はなぜ失敗したのか?ということも書かれています。最近の苫米地さんに比べるとかなり謙虚に感じます。

また、オウムの関わる以前にページング(相手の口調や仕草をまねることによって相手と同調する方法)に似た手法を使って山手線の中で隣の人を眠らせられるように試行錯誤したとありました。成功のコツは「場数」だと言います。

これは仕事でもスポーツでもある程度当てはまることで、苫米地さんにしては普通というか常識的なことを言っている印象です。

しかし、現在の苫米地さんを見ていると、なんだかよくわからないけど「とにかくすごい人」という印象が強いですが、その苫米地さんでも失敗することもあるし、試行錯誤しながら現在の能力と知見を持つようになった・・・という当たり前ですが、見落としがちなことを再認識させてくれます。

苫米地さんのファンならば、間違いなく読むべきです。苫米地さんを深く知るためには本書は最適だといえます。
ただし、最近出版された本になじんでいるとだいぶ書かれかたが違うので戸惑うかもしれません。文体もだいぶ違うと思います。このあたりは読む人しだいなので私の個人的な感想ですが、少なくともフォレスト出版の本のようにスラスラと読むのは難しいでしょう。

反面、情景描写が丁寧にされていて小説を読むような面白さがあります。

また苫米地さんの本には珍しく参考文献が記載されています。これによって苫米地さんの言っていることをある程度検証することが可能になります。だから苫米地さんの本の中でも比較的”うさんくささ”は少ないと思います。

苫米地さんのことを知らない人や、極端な話、アンチ苫米地の人にもオススメできます。

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