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問題解決能力を高める!?『脳にいい勉強法』

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脳にいい勉強法

本書は勉強法というタイトルがついています。勉強法というと、学生時代の勉強法や、仕事に関する勉強法、資格を取るための勉強法などを連想すると思います。

しかし、本書の勉強法を具体的に言うと、問題解決能力を高める方法です。一般的な勉強法を連想して本書を読むと、混乱するかもしれません。

とはいえ問題解決能力を高めることは、一般的な勉強に役に立つことは間違いないでしょう。それらに応用できるテクニックや訓練法ものっているので本書は有用だと思います。

勉強は頑張らない

勉強と聞くと、歯を食いしばって頑張るという印象があるかもしれません。実際に今まで頑張って勉強して成功してきた人もいるでしょう。

本書で苫米地さんが提唱しているのは『頑張らない』勉強法です。そもそも頑張るとはどういうことでしょうか?

1 困難にめげないで我慢してやり抜く。「一致団結して―・る」
2 自分の考え・意志をどこまでも通そうとする。我(が)を張る。「―・って自説を譲らない」
3 ある場所を占めて動かないでいる。「入り口に警備員が―・っているので入れない」
出典:デジタル大辞泉

我慢してやり抜く、我を張る、動かないでいるなど、共通しているイメージはストレスです。頑張る=ストレスといっても間違いないでしょう。

ストレスの掛かった状態では勉強するのに効率が悪いと苫米地さんはいいます。心拍数や血圧が変動するように。IQというのは常に一定ではありません。リラックスした状態のほうがIQが上がるからです。

例えば、あなたが街を歩いていて強盗にナイフを突きつけられ金を出せと脅されたとします。

その際は

1要求通りお金を払う

2強盗を振り切って逃げる

3大声で助けを呼ぶ

4戦う

などの選択肢の中から、一番助かる確率が高いものを選ばなければなりません。命の危険があるのですから、かなりのストレスです。当然高いIQが必要な考えはできません。それよりもすぐに単純な行動をするのが重要です。

人間は原始時代から、外敵の危機にさらされて進化してきました。その進化の過程で、ストレスがかかるとIQが下がるという条件反射が整っているわけです。

逆にいえばリラックスすることがIQを上げるコツです。苫米地さんのいう頑張らない勉強法は理にかなっていると思います。

知識を増やすことの重要性

苫米地さんは知識を増やすことの重要性について書いています。本書も例外ではありません。

もちろん知識を増やすこと自体が目的ではなく、問題解決能力を高めるのが本書の目標ですが、その過程では知識を増やすことは必要だというのです。

知識が無ければ盲点(スコトーマ)ができてしまい、認識できないものが出てくるからです。

具体例としてフランス人に風鈴を紹介したエピソードを書いています。

以前、あるフランス人たちと食事をする機会がありました。夏の暑い日に、和室での食事でした。私と彼らはそこでいろいろな話をしました。

食事をひととおり終えたころだったと思います

私はその部屋で食事の最初からずっと鳴り続けていた風鈴を指差して、彼らに言いました。

「ところであなたは、あの音を出しているものが何だかわかりますか?」

彼らはきょとんとしていました。そして、こう言いました。

「まったくわかりません。あんなものが部屋にあったことも気づきませんでしたし、こんな素敵な音が鳴っていたことも、いま言われてるまで気がつきませんでした。

私はこう説明しました。

「これは”風鈴”といいます。”メンタル・エアー・コンディショナー”とでも言いましょうか。この音で涼しい気持ちにする道具です」

彼らはしばらく風鈴の音色に聞き入ってしました。

風鈴をしらなかった彼らは、その存在に気づかなかったどころか、きこえていたはずの音も認識していなかったのです。 325

外国人にとって風鈴は馴染みのないものです。風鈴の音がしていても、スコトーマになるので認識できないわけです。

しかし重要なのはこのフランス人たちは”メンタル・エアー・コンディショナー”と聞いて、風鈴を理解することが出来た点だと苫米地さんはいいます。

当然ですが、英語でエアー・コンディショナー(エアコン)と聞いた上で、心に作用する(メンタル)を理解していなければなりません。元からあるエアコン+メンタルという形で風鈴を認識したのです。

エアコン自体を知らなければ無理ですし、それ以前にフランス人の方なら英語の知識が必要なわけです。

このように、今自分が持っている知識に関連して、新しい知識を得るのが一般的だと苫米地さんは言います。つまり元の知識が多いほうが、新しい知識を得るのに有利だと言えます。

料理、ゲーム、デイトレード

本書ではさまざまなトレーニングがのっていますが、他の苫米地さんの本では見かけないようなユニークなものが多いです。

料理

料理というのは、いつくかの材料を使ってひとつの料理を完成させるわけですが、これはカオスの状態にあるパーツ(食材)を高い視点から見て結合し、パーツの合計以上のもの(料理)をつくるという、まさにゲシュタルト能力を養成するのにもってこいの作業なのです 770

身体を鍛える筋肉トレーニングのように、脳にもトレーニングが必要です。バラバラのものを統合する能力をゲシュタルト能力と苫米地さんは言っています。

たしかに、料理は有効そうです。ただし、レシピを見て作るのではなく、アレンジ等が必要だといいます。最終的にはランダムな食材、冷蔵庫の残り物から料理ができるようになるのがベストでしょうか。

ゲーム

ゲームで理解力を高める方法は、例えば、ドラゴンクエストとかファイナルファンタジーのようなロールプレイングゲームで、自分が操作しているプレイヤーだけに週流するのではなく、マップの状態とか、自分のエリア以外のことを常に想像しながらゲームを進めていくというものがあります。 816

ロールプレイングゲームに関しても、脳を鍛えるのに使えると苫米地英人さんは言います。具体的にはゲーム全体のことや、ゲームで描写されていない部分を想像するというものです。妄想というか二次創作を頭の中でするということでしょうか。

また、複数のゲームを同時にやるのも。脳の並列処理の訓練になるといいます。

デイトレード

デイトレードはゲシュタルト能力向上の良い訓練になると思います。

デイトレードで儲けを出すには、最低でも20銘柄くらいの情報を同時に見ていなければいけません。これは株でなくても、為替でもいいでしょう。とにかく、ひとつの銘柄、ひとつの通貨だけ見ていても動きはつかめず、必ず損をします。

各銘柄はそれそれランダムに値を上下させているように見えるので、まさにカオスの状態ですが、20くらいの銘柄を同時に高い視点から見ることができるとランダムな値動きに隠された法則が見えてきます。 845

金融や経済関係の本では、苫米地さんはデイトレードをすすめていません。しかし脳を鍛えるという観点からデイトレードも使えるといいます。

ポイントは1銘柄1万円で、3銘柄から始めること。レバレッジなどはかけずに現物行う。株は損切りを必ず行うという点です。

隠された法則については、自分自身で試行錯誤して見つけなければ訓練にならないといいます。だからこそ、損をしてもわずかですむ少額を買い、現物のみというわけ。バーチャルは臨場感が足りず、少額でも自分のお金をかけることに意味があるといいます。

苫米地さん自身も若い頃にデイトレをやっていたようです。現在はやっていないそうですが、これは意外でした。

まとめ

問題解決能力を高めるために、本書にはさまざまな手段が出てきます。前半は特にスコトーマの外し方について詳しく書かれているので、他の苫米地さんの本でスコトーマがよく分からなかった人にオススメです。

後半のトレーニングに関しては、記憶術やモチベーションアップの方法が書かれていますが、これらは受験勉強や資格の勉強にも使えます。苫米地さんが質問に答えるコーナーをも設けられていて、脳が処理できなくなるギリギリの学習が一番効率が良いという話も役に立つと思います。

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