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苫米地英人のエンジニア論『我らクレイジー☆エンジニア主義』

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我らクレイジー☆エンジニア主義 (講談社BIZ)

本書は日本を代表するエンジニア=技術者に対するインタビュー集です。

もともとはTech総研という、リクルートが運営しているエンジニア向けのWEBサイトでの連載を記事にしたそうです。

Tech総研はリクルートが運営していますが、直接的な求人情報は載っていなくて、どちらかというとエンジニアが仕事や転職する際に役に立つノウハウや情報を載せている感じです。

『クレイジー』は頭のおかしいという意味ですが、本書ではエンジニアに敬意を表す言葉として使われています。

インタビューを受けているのは全部で15人で、さまざまな分野の最先端で活躍している人たちです。その中に苫米地さんも入っています。

苫米地さんは自分で「ノットノーマル」であることが重要だと言っているので、本書のクレイジーエンジニアの趣旨にはピッタリだと思います。

移動中に英単語を3000語覚えた!?

インタビューのはじめに苫米地さんの経歴が書かれており、苫米地さんも自身の生い立ちを語っています。

上智大学の学生だった時代に、通訳会社のサイマル・インターナショナルで仕事をしていたエピソードです。

大学では、同時通訳で有名なサイマルで仕事をしていました。アルバイトで試験を受けたら、いきなり中級をやれといわれて。半年後には上級になって。大きな国際会議にもたくさん行きました。

医学会などでは専門用語が連発されますが、東京から京都に移動する間、資料を読んでいると3000語くらいは新たに覚えちゃうんです。それでもわからない言葉は、同時通訳をしながら下を向いて辞書を引いていました。同業者には驚かれましたが、アルバイトでしたからね。173ページ

今では英語学習の本を出している苫米地さん本人の英語学習体験は貴重だと思います。

しかし東京から京都まで行く間に3000語を覚えたのは本当なのでしょうか。中学から高校時代もアメリカで過ごしたことがあり、もともとの英語の力があればこそできる技なのでしょうか。

同時通訳をしながら辞書を引くという努力をしてる様子もうかがえます。2つのタスクを同時にこなすというマルチタスク、今の苫米地さんの言葉で言えば並列化です。

奇跡の着うた

2005年に出した著書『大好き!今日からのわたし。』や「奇跡の着うた」で、モテるようになる、胸が大きくなる、といっているのも、私としてはちゃんとした理論があり、スーパーコンピュータをぶん回してつくった音源があるわけです。

当時、イタリアとかからもメールが来ましてね。苫米地さんのサイトで、本当に胸が大きくなったって。でも僕、イタリアでライセンスしてないんでけど(笑)。

今後は、世の中から「戦争」や「差別」の概念を消したい。消さないと、なくならないから。

180ページ

苫米地さんが言っている奇跡の着うたというのは、以下の記事が詳しいです。

聞くだけで彼女ができる?「奇跡の着うた」の謎に迫る (1/2)
聞くだけで集中できる、巨乳になる、はては彼氏ができる……そんな“奇跡の”着うたが登場した。カギになる技術は、脳波のコントロール、サブリミナル効果など。開始以来、1週間で1万ダウンロードがあったというが……?

現在も苫米地さんは特殊音源を発表されていて、YouTubeで無料のものから有料のものまで幅広くあります。

しかし、聞くだけで恋人が出来るといった具体性の高いもの現在ではあまりないです。具体的な煩悩を解消させたあとは、戦争と差別をなくすという抽象度が高いゴールの実現に力を入れているのだと思います。

【レコチョク】奇跡の着うた(R) / 奇跡の着うた(R)
奇跡の着うた(R) のアルバム『奇跡の着うた(R)』&...

奇跡の着うたは現在でも販売してるようですが・・・効果はどうなのでしょうか?

エンジニアへのメッセージ

苫米地さんはインタビューの最後に、エンジニアにエンジニアはこうあるべきだというメッセージを送っています。

新しいものを生み出していない、つまり誰かが生み出したものをエンコーディングする人は、僕はエンジニアとは呼ばない。やりたいことをやっていないのなら、コンビニでバイトしたほうがマシです。そのうえで好きなことをやる。そういう人が増えないと、日本の産業界は暗いと僕は思う。

「オレは何かを生み出している、研究所にいる」という人も、入社から3年たったらタダの人になっていると思ったほうがいい。生み出している気になって、何も生み出していないから。

僕が国の研究機関でいわれたのは「特許を取ってください」だった。バカいってんじゃない。特許が切れる20年以内に実用化させられるものを基礎研究とは呼ばないんです。そんなの、ただの応用研究です。

(中略)

そう考えると、今は悲劇的状況にある。先端のコンピューティングもモバイルも、アメリカが独走している。しかも、機器は中国製や日本製だったりする。要するにアメリカは考えるだけ。この情報植民地状態から早く独立しないと。

そのためには、利益がどうとか、特許がどうとか、ほざいている場合じゃない。とにかくエンジニアが面白いことをやらないと。面白いと思っているパワーには、絶対かなわないんだから、好きなことをやれば、すごいことができるんだから、それを絶対に忘れちゃいけないんです。エンジニアは。 181ページ

苫米地さんのエンジニアへの熱い思いが伝わってきます。

このインタビューがWEBに掲載されたのが2005年10月12日といまから10年以上前ですが、『情報植民地状態』というのは現在も変わっておらず、むしろ深刻になっていると思います。

苫米地さんの主張は当時も今も一貫していて”好きなことをやるべき”というもの。コンビニでバイトしてでも、好きなことをやるべきだとかなり強く言っています。

確かに、自分が好きなことや興味があることをやったほうがモチベーションが高いので良い仕事をする可能性が高いので、理にかなっているでしょう。

本書でひとつ残念だったのが、エンジニアとしての苫米地さんのことがあまり書かれていなかったことです。その辺りのことももっと詳しく知りたいと思いました。

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