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苫米地英人によるマルチタスク『グレインサイズの高め方』

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グレインサイズの高め方

苫米地さんは抽象度を上げることを繰り返し奨励しています。そのため苫米地さんの本では抽象的な内容が多く、(言っていることは納得できるが、具体的にはどうしたらよいのか?)と思う本もあります。

本書はかなり具体的な内容で、生産性を上げる=グレインサイズを高めるためのトレーニング法も書いてあり、その教材として付属CDと巻末にテキストが収録されているのが最大の特徴です。

認知心理学は人間の心を情報処理(CPU)に見立てる学問です。苫米地さんは認知心理学の考え方をつかって脳を鍛え、生産性を上げる方法として本書のグレインサイズを高める(最適化する)方法とクロックサイクルを速くする方法の2通りを提唱しています。

クロックサイクルについては『クロックサイクルの速め方 ~脳が2〜32倍速になる特殊音源トレーニングCD付~』を参考にするといいでしょう。私のレビューは以下になります。

苫米地英人の速読『クロックサイクルの速め方』
『クロックサイクルの速め方』のレビューです。クロックサイクルとは脳の情報処理速度です。これを速読によって上げていきます。そのためのトレーニング法も載っています。

グレインサイズとクロックサイクルはどちらも脳を鍛える上で必要な概念です。しかし、個人的にはクロックサイクルのほうがやりやすいと思うので、そちらを先に行うことをオススメします。

グレインサイズとは?

グレインサイズ(grain size)はコンピューターサイエンスの用語です。直訳すると穀物の大きさですが、苫米地さんは情報処理のサイズの大きさという意味でつかっています。他の本ではフレームとかゲシュタルトとも言っていますが、ほぼ同じ意味で使われています。

例えば、仕事の知識と仕事の具体的な手順という、行動と知識がグレインサイズではワンセットです。

タイトルには『高め方』とありますが、正確にいうと”最適化のしかた”といったほうがいいでしょう。この大きさを最適化することによって並列処理=マルチタスクを出来るようにして生産性を上げる、というのが本書の目標になります。

この考え方は、PCやスマートフォンに詳しい人であれば容易に理解できると思います。コア数やスレッド数が多いCPUを搭載しているPCやスマホの方が高性能だからです。

また、マルチタスクは一般的に難しいとされていますが、複数の仕事を同時に行えるようになれば生産性が上がるというのは理にかなっています。

ここでいうマルチタスクは、二つの作業だけでなく、バックグラウンドプロセッシングつまり無意識に行う仕事も含まれます。例えば伝票を整理しながら、明日の会議で使う資料の概要を考えるなどです。

苫米地さんはカーネギーメロン大学に通いながら映画専門学校の名門ピッツバーグフィルムメーカーズにも通っていたそうです。アメリカの大学院では多くの本を読まなければならないなど時間に余裕がないイメージがありますが、無意識をうまく使って勉強していたおかげでピッツバーグフィルムメーカーに通ったり、映画の研究をする余裕があったといいます。

具体的なトレーニング法

本書にはグレインサイズを最適化するためのトレーニングがいくつかのっています。

新聞切り抜きトレーニング

これは苫米地さんが三菱地所時代にやっていた方法で、新聞記事を切り抜いて紙に貼り、関連情報や自分の考えたことを書き加えるというもの。

苫米地さんは財務部に所属しているときは、三菱地所の財務に関連する記事を20~30切り抜いていたそうです。まだそのときはグレインサイズなどを意識していたわけではなく、後になってこのトレーニングの有用性に気づいたとありました。

記事の一つ一つが知識のグレインで、これを自分の中で増やすことでグレインの最適化を計ります。他にも記憶に残りやすかったり、どれが自分にとって必要な情報かを選別する能力も鍛えられます。

新聞を取っていない場合は、ネットニュースでもいいそうです。今であれば、ネットできになった記事をTwitterでリツイートしたり、はてなブックマークでコメントを付ける方法も考えられます。公開したくない場合はEvernoteに記事を貼り付けてコメントを書いてもよいでしょう。苫米地さんのように20~30というのは時間的にキツいですが、一日1~3記事程度であれば無理なく続けられます。

苫米地さん自身は、新聞を物理的に切り取ることはもうしていなくても、頭の中に貼り付けたり、ネットの記事をコンピュータに保存したりするそうです。

並列読書トレーニング

2冊の本を同時に読むトレーニングです。本を上下に2冊並べて同時に読んでいきます。大変難しいトレーニングなので、はじめのうちは上下の本を交互に眺めて内容を読み取ります。

本書には苫米地さんの著作(頭の回転が50倍速くなる脳の作り方~「クリティカルエイジ」を克服する加速勉強法~コンフォートゾーンの作り方【聴くだけで目標達成できる!CD付】~図解TPIEプログラム~の一部です)が上下に分割されたテキストが収録されています。まずはこれでトレーニングをする必要があります。CDも付属していて、これは左右の耳から別の内容が聞こえる(苫米地さんの著作の音声)ものです。これらは個別に使います。

また重要なこととして、リラックスしながら行うこと。はじめはうまくできませんが、慣れてくると、1ページをひとかたまりでなんとなく認識できるようになります。書いてある内容を読み取るのが目的ではなく、マルチタスクになれることが目的なので、これで問題ないと思います。

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